子どものころ、鏡を床に置いて覗き込むのが好きだった。 わたしが映り、家具が映り、壁が映り、天井が映る。 いまいる部屋をそっくり上下に引っくり返したようなそれは、 鏡というちいさな穴を通して、地下室を覗き込んでいるように見えたのだ。 --- 昨年も…
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